そもそも「危険物」は消防法で定められており、大まかに
・火災発生の危険性が高い
・火災拡大の危険性が高い
・消火が困難
これらの性質を持った物品をいいます。
その危険物は6種類に分類されています。
1類:酸化性固体
2類:可燃性固体
3類:自然発火性物質及び禁水性物質
4類:引火性液体
5類:自己反応性物質
6類:酸化性液体
⚫︎施設
危険物には全て、その危険性を考慮して定められた「指定数量」があります。
例えば硫黄は100kg、ガソリンは200Lなど。
この指定数量以上の危険物を貯蔵、取り扱いする施設は以下のように分類されます。
・製造所
危険物を製造する場所
・貯蔵所
屋外タンク:屋外にタンクがある
屋内タンク:建屋内にタンクがある
地下タンク:屋外でも屋内でも、地盤面下に埋没したタンクがある
簡易タンク:上記に属さない、簡単な作りのタンクに貯蔵
移動タンク:車にタンクがついている
屋内貯蔵所:屋内で容器入りの危険物を扱う。タンクはない。
屋外貯蔵所:屋外で容器入りの危険物を扱う。タンクはない。
・取扱所
給油取扱所:給油設備から自動車等の燃料タンクに燃料を移す所。早い話、ガソスタ。
第1種販売取扱所:指定数量の15倍以下のものを容器入りのまま販売する所
第2種販売取扱所:指定数量の15倍を超え、40倍以下のものを容器入りのまま販売する所
移送取扱所:ポンプなどで敷地外に危険物を送り出す所
⚫︎設備の設置手続き
製造所の区分と設置場所によって、設置や変更の許可者がかわります。
・移送取扱所
1つの消防本部等の所在する市町村の区域のみに設置:市町村長
複数の消防本部等の所在する市町村の区域に設置:都道府県知事
2以上の都道府県の区域に設置:総務大臣
・移送取扱所以外
消防本部や消防署を置く市町村の区域に設置:市町村長
消防本部や消防署を置かない市町村の区域に設置:都道府県知事
設置または変更の許可は、市町村長が行います。
技術基準に適合し、公共の安全の維持または災害の発生防止に支障をきたさない場合、許可を与えることができます。
完成検査も、市町村長が行います。また、完成許可が出ていないものは使用できません。
ただし、「変更工事に係る部分以外」の全部ないし一部は、市町村長から許可を得ることで完成検査前であっても、承認を受けた部分に限り仮使用できます。
譲渡や引き渡しがあった場合、その地位を継承した人は、遅滞なく市町村長に届出をする必要があります。
⚫︎消火設備
消火設備は第1種から第5種まであります。
要点も添えて列記します。
・第1種
屋内消火栓
建築物の階ごとに設けて、階の各部分からホース接続口まで水平距離が25m以下
屋外消火栓
対象物からホース接続口まで水平距離が40m以下
・第2種
スプリンクラー
防護対象物からヘッドまで水平距離1.7m以下
・第3種
水蒸気、水噴霧、泡、二酸化炭素、ハロゲン化物、粉末消火設備
放射能力範囲に応じた有効な設置
・第4種
大型消火器
各階に歩行距離30m以内に1本(ただし第1〜3種と併置する場合を除く)
・第5種
小型消火器
地下タンク、簡易タンク、移動タンク貯蔵所、給油取扱所、販売取扱所では、有効に消火できる位置に。
その他の場合は、各階に歩行距離20m以下ごとに。
固定消火設備による消火が必要となる規模である「著しく消火が困難な製造所等」には
第1〜3種のいずれか、第4種、第5種
の全てを設置します。
これは火災が発生した状況にあわせ的確に対処することで、二次損害を抑えられることが可能だからです。
火災が発生しやすい「消火が困難な製造所等」は
第4種と第5種
の二つの設置が必要です。
比較的小規模火災が想定される「その他の製造所等」は
第5種
の設置が必要です。
⚫︎警報設備
大きく自動火災報知設備とその他の警報設備に分かれます。
その他の警報設備には、警鐘、拡声装置、非常ベル装置、消防機関へ放置できる電話があります。
移動タンク貯蔵所以外に、以下の要件のもと設置が必要となります。
・自動火災報知設備
製造場、屋内貯蔵所、一般貯蔵所:指定数量の倍数が100以上
屋外タンク貯蔵所、屋内タンク貯蔵所、給油取扱所:消火の難しい特定のところ
・その他の警報設備
上記の自動火災報知設備の設置が義務付けられる製造所以外の、製造所で設置が必要となります。
⚫︎誘導灯
・給油取扱所において、その2階部分に店舗がある場合
・屋内給油取扱所の、敷地外に直接避難口が設けられた事務所等
これらに設置が義務付けられます。